ぼたもち

「おはぎ」と「ぼたもち」の違いについて、今朝の「めざましテレビ」を見て知りました。

地方によって呼び方が異なるのかな、ぐらいの認識でしたが、そうではありませんでしたね。

春は「牡丹餅(ぼたもち)」、秋は「御萩(おはぎ)」と、季節によって言い換えるのが正解でした。

少し調べてみると、春と秋だけでなく、夏は「夜船」、冬は「北窓」と呼ぶこともあるそうです。

これはさすがに、こじつけ(後付け)でしょう。

お彼岸に食べるこの餅は、仏教との関係も深く、語源をサンスクリット語に求める考え方もあるそうです。

こっちの方が神秘的で面白そう。いつか調べて報告します(予定)。

ぼたもちで思い出すのは、中学校の時に習った「宇治拾遺物語」の中の一話。

「児の掻餅するに空寝したる事(ちごのかいもちひするにそらねしたること)」という題名の話がそれです。

ご存じの方も多いでしょうが、私の好きな話なので、かいつまんで書いてみますと・・・

比叡山延暦寺で僧たちが、「さあ、ぼたもちを作ろう」と言ってるのを、寺の子が耳にして期待します。

寝たふりして待ってると、できあがったようで、ある僧が起こしに来ます。「もしもし、起きなされ」と。

すぐ返事したのでは体裁が悪いので、寝たふりを続けたところ、僧たちは「寝かしておこう」と言い始める。

聞いているとムシャムシャと食べる音が聞こえ、我慢しきれず「はい」と間抜けに起き上がり、笑われます。

宇治拾遺物語には、こんなどうでもいい小話や、やや下品な説話が盛りだくさんで、私は好きです。