「ヒノキ」花粉症は、たいてい連休明けまで続くものですが、どうも今年は早々とピークを過ぎたようです。
これから夏までは「イネ科」植物の花粉が飛散し、夏から秋には「ブタクサ」アレルギーが悪化します。
米国では、ブタクサが花粉症の主要な原因だそうです。
「セイタカアワダチソウ(背高泡立草)」は、ブタクサとは異なる植物です。
しかしかつては、アレルギーの原因だと疑われました。濡れ衣でしたが、まだ風評は続いているようです。
セイタカアワダチソウは、ミツバチなどに花粉を媒介させる植物であり、花粉は風では飛ばないそうです。
こどもの頃は、どこの空き地にも、セイタカアワダチソウがジャングルのように密生していました。
背丈よりも高く、茎は太くて頑丈で、その茂みは「秘密基地」を作るのには最適の環境でした。
セイタカアワダチソウは、根から化学物質を分泌して周囲の植物の成長を抑制しているそうです。
その結果、セイタカアワダチソウは群落を作り、こどもたちに探検場所を提供していたわけです。
このような、植物が化学物質によってで周囲に影響を及ぼす作用を「アレロパシー」というそうです。
地中に何年間もたまったアレロパシー物質は、やがてセイタカアワダチソウ自身の生育をも抑制し始めます。
これを「自家中毒」というそうです。人間と同じ病態名を使うのが面白い。
最近、セイタカアワダチソウのジャングルを、あまり見かけなくなりましたが、自家中毒のためでしょうか。
それとも空き地が減ったせいなのか。あるいは単に、私が空き地に目を向けなくなっただけなのかも。