ミスタードーナツで、従業員が間違えて、客に漂白剤入りの水を提供する事故が、一昨日起きました。
飲料水用のピッチャーを洗う際に、水と漂白剤を入れて放置したため、別の従業員が水と間違えたようです。
問題点は以下の2つ。
(1)本来はシンクに浸して洗う規則なのに、従業員がその作業手順を守らなかった。
(2)作業途中で従業員は帰宅し、翌日、別の従業員はそれを飲用水だと思い込んだ。
今日はこのうち(1)について、なぜ作業手順が守られなかったのかを考えてみました。
人は必ずミスをします。勘違いや思い違いをします。
しかし、シンクに漬けてあるピッチャーを、うっかり間違えて、そのまま飲用に使うことはないでしょう。
つまり「シンクに浸して洗う」という規則は、間違えて使用しないようにするための仕組みでもあるのです。
ところが、その作業手順の意図が、従業員に伝わっていなかったから、今回のことが起きたのだと思います。
従業員はおそらく、手間を省き、短時間で、しかも節水もできる方法で洗浄したつもりなのでしょう。
翌日には誰かが、ピッチャーの中味を捨てて、すすぎ、洗浄を完了してくれるだろうと、そう思ったのです。
このような「自己流のアレンジ」が、ミスを防ぐために作られた作業手順の意図を台無しにします。
なぜそのような規則になっているのか、その理由や目的を理解させることが、遵守への第一歩だと思います。