DHAとEPA

今朝の新聞に、サントリーの健康食品「DHA&EPA」の折り込み広告が入っていました。

DHAやEPAは、ともに青魚などに含まれる「多価不飽和脂肪酸」で、動脈硬化の予防効果があります。

これらは体内で合成できないため「必須脂肪酸」とも言われます。

このような栄養素は、もちろん本来は食品から摂取するべきですが、足りない分を補うのがサプリです。

新聞や雑誌だけでなく、TVでもサプリのCMや通販番組をよく目にします。

この手の広告は、ある栄養素の必要摂取量を示し、それを全部食品から摂るのは大変ですよ、とあおります。

サントリーによれば「毎日マグロの刺身(赤身)を9人分食べなければなりませんよ」となるわけです。

チラシには赤身の刺身9人前の写真をドーンと掲載し、これ全部毎日食べられますか、と言わんばかりです。

そんなバカな話はないでしょう。赤身なんて、多価不飽和脂肪酸の含有量は多くないはずです。

確認のため、文科省のHPから「五訂増補日本食品標準成分表」をダウンロードしてみました。

驚くべきことに、多価不飽和脂肪酸の含有量は、マグロの赤身は魚介類の中では最低に近い部類です。

私の好きなブリの刺身はマグロ赤身の20倍、さば味噌缶詰では40倍の、重量当たり含有量でした。

ざっと見て、マグロ赤身以外の刺身か魚料理を、週に2,3回も食べたら摂取量としては十分と思われました。

サントリーのような巧妙な誇大広告って、取り締まることはできないのでしょうかね。