パーセント

「安全性が1,000パーセント確認されるまでは運航させない」

ボーイング787の相次ぐトラブルを受けて、米運輸長官はこう発言しました。

1,000%なんて言い方をするのは、日本人だけだと思っていましたが、米国人も同じなんですね。

確認作業において、100%を越えるものは無いはずです。

1,000%の確認が存在するというのなら、日頃は10分の1しか確認していない、ということになります。

このような場合の100%を越える数値は、なにかを強調したいときの、誇張した比喩的表現です。

その数値が大きいほど「誇張度」が大きいことになります。

「100%」と言い切る自信がなくて、むしろ大きな数値を口にしてしまうのかもしれません。

何かを隠そうとして、思わず誇張してしまう場合もあるでしょう。

つまり、パーセントの数値が大きければ大きいほど、ウソっぽいと思わなければなりません。

たとえば橋下徹氏はかつて、大阪府知事選に出馬するのかと問われて

「20,000パーセント出馬はありません」

と答えました。いま思えば、これを即座にウソだと見破らなければなりませんでした。

むしろ、100%と言い切られた方が、よっぽどホントらしく感じます。

と思っていたら、一連の787トラブルの初期の頃に、ボーイングの開発責任者である副社長が、

「787は100パーセント安全だと確信している。私もいつも乗っている」

と発言していたようです。まさにその発言の後、トラブルが相次ぐことになりました。

根拠のない100%が、いちばんウソっぽい。