ご婦人に面と向かって「もう少し体重を減らしましょうね」などと失礼なこと言ってる自分に気付きます。
もちろん、生活習慣病治療のための医学的助言であり、業務上の発言です。
体重と同様に年齢もまた、女性においては触れて欲しくない情報のはず。
<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-358.html" target="_blank" title="以前">以前</a>、熊日新聞の「読者のひろば」に投稿した際に、少し疑問に感じたことがあります。
紙面には、私の「名前」「職業」「住所(市町村名)」とともに「年齢」も掲載されていたからです。
同じ紙面の他の投書を見ると、それが女性であろうと、すべて年齢が明示されていました。
新聞の投書欄では「実名」での投稿が原則です。しかし年齢まで公表する必要性があるのでしょうか。
実名投書するほどの人間なら、年齢を知られることぐらい気にしてないだろう、という考えなのでしょうか。
私自身はかまわないのですが、せめて年齢掲載の可否を、投稿者が決められるようにすべきでしょう。
プライバシーについて世の中が敏感になったのは、8年前の個人情報保護法施行からでしょうか。
たとえば熊本市職員名簿では、それまで記載してあった住所や電話番号の部分が、すべて空欄になりました。
おかげで年賀状を書くシーズンになっても、何の役にも立たなくなりました。
このように、プライバシー保護は利便性を損ねる場合もあります。
当院では行っていませんが、医療機関でも、患者さんの「匿名化」が進んでいます。
<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-354.html" target="_blank" title="前にも書いた">前にも書いた</a>ように、外来では患者さんを番号で呼び出し、病室入口では名札掲示がなくなりつつあります。
点滴のボトルに、名前を記載しない病院さえあると聞きます。
医療機関でのいきすぎたプライバシー保護は、事故(間違い)防止の観点からは疑問です。