Appleの特許戦術が危うくなりつつあります。サムスンとの訴訟の行方も心配です。
「ピンチトゥズーム特許」が先週、米国特許商標庁によって無効と判断されました。
指2本で画像がズームできる、あの操作法です。
「マルチタッチ特許」も、今月初めに無効と判断されたばかり。
これはマルチタッチ操作に関連した、「スティーブ・ジョブズ特許」とも言われている重要なものでした。
「ラバーバウンド特許」は、10月に無効と判断。スクロールの終わりにビヨ〜ンと跳ね返るアレですね。
先行特許との間に「発明のステップ」が確認されなかった、などというのが特許無効の理由です。
つまり「よ〜く調べてみたら、それほど革新的でもなかったです」ということです。
どうも米国の「特許」というのは、取り易いけど、あとで覆えされうる、流動的なもののようです。
こう書くと、Appleにとって悪い話ばかりかというと、そうでもなさそうなのが救いです。
「角が丸みを帯びた長方形」のデザイン特許をAppleが取得したと、先月報じられました。
iPhoneやiPadのような形そのものに、「意匠権」が与えられたわけです。
「ディスプレイ上で紙のようにページがめくれる動きの特許」も、先日Appleが取得しました。
でもそんな抽象的なモノじゃなくて、もっと実体のある新技術の特許取得を、Appleには期待します。