アウターライズ地震

昨日の地震は「アウターライズ地震」だったと報じられました。

アウターライズ? アウト(外側)でライズ(隆起)した地震? 私は初めて聞く言葉でした。

海側のプレートが陸側のプレートの下に潜り込むうちに、だんだんと「歪み」が蓄積してきます。

陸側のプレートが、歪みに耐えきれずに「ビヨンッ」と跳ね返ったのが「プレート境界型地震」。

日本中の誰もが知っている、3.11巨大地震のメカニズムです。

しかし考えてみれば、一方のプレートの歪みが解消されたのなら、もう一方にだって何か動きがあるはず。

陸側のプレートが「ビヨンッ」と跳ねたのなら、海側のプレートだって「ズルッ」と潜り込むでしょう。

これまでニュース等では、陸側のプレートの跳ね返りばかりが解説されてきたので、うっかりしていました。

こうしてズルッと引き延ばされた海側のプレートに断層が生じたのが「アウターライズ地震」らしいです。

そんなメカニズムなので、アウターライズ地震はしばしば、プレート境界型地震の余震として起きます。

3.11の本震(「ビヨンッ」)から昨日の余震(「ズルッ」)まで、約1年9カ月。

同様のアウターライズ地震として知られるのが、明治三陸地震の37年後に起きた余震である昭和三陸地震。

いずれも地球規模の時間尺度で言えば、「ビヨンッ」と「ズルッ」はほぼ同時なのでしょうね。