静電気

イヤな静電気の季節になりました。もうホントに「ドアノブ恐怖症」になってしまいます。

からだにたまっていた電気(の粒子)が「静電気」なら、流れる電気(=電流)は「動電気」でしょう。

発電所で作られた電気は、「動電気」として、作られると同時にどこかに流れていきます。

電気の伝わる速度はとても速く、発電所から家庭に届くのも一瞬です。

どこかで「蓄電」しない限り、電気は作ると同時に消費されるので、つねに「発電量=消費量」です。

夏の電力不足の頃見かけた、電力使用率80%などという数値は「電力供給力」に対する割合に過ぎません。

実際には、どの瞬間をとっても「供給(発電量)=需要(消費量)」なので、使用率はいつも100%です。

言い換えれば、消費量に合わせて、つねにそれと同じだけの電力を発電しているということです。

極端な話、例えばいま私がドライヤーのスイッチを入れただけでも、それに応じて発電量が増えるわけです。

発電機の負荷変動による周波数変化を感知して、発電量をリアルタイムで微調整する仕組みのようです。

高度な技術による、発電管理システムなのでしょう。

でもそろそろ、電気をためるシステムは作れないのでしょうか。静電気に見舞われるたびにそう思います。

サブリミナル効果

16日の朝ズバッ!で起きた放送事故に、安倍晋三自民党総裁が激怒して話題になっています。

NHKのキャスターの痴漢のニュース中に、安倍氏の大写しの顔写真が「誤って」映ってしまった一件です。

この出来事が「事故」なのか「故意」なのかは定かではありません。

しかしTBSはかつて「731細菌部隊」の報道番組中に、安倍氏の顔写真を写り込ませた「前科」があります。

安倍氏がFacebook上で「悪質なサブリミナル効果を使った世論操作」であると非難するのも当然でしょう。

もしも意図したものであれば、安倍氏の印象を悪くするための悪意が存在していたことになり、大問題です。

ただし、「サブリミナル効果」と安倍氏が言うのには、やや認識違いがあります。

「サブリミナル効果」とは、潜在意識に情報を潜り込ませる手法であり、画像の挿入はごく一瞬のはず。

ところが今回の「事故」は、2秒間以上の画像挿入が行われており、「スプラリミナル」です。

見え見えバレバレの画像なので、かえって「事故だ」と言い張ることもできるわけです。

ちなみに、「サブリミナル効果」が知られるようになったキッカケは「刑事コロンボ」だと思います。

私の世代以上の人なら、みんな覚えているはず(たぶん)。刑事コロンボの「意識の下の映像」という話。

ターゲットに「砂漠の画像」を挿入した映画を見せて口渇感を誘発し、水を飲みに来たところを殺害。

ま、かなり無理がある設定でしたね、いま思えば。

長期休暇

「5年後のクリニックと自分を想像してみよう」

開院する直前に、私と職員たちが意見を出し合ったテーマです。

その時の、私の答はズバリ「クリニックを長期休診にしてみんなで休暇をとる」

なかなか夢のある発想でしたが、なにぶん当時は、経営というものを知らなかったのです。

おまけに、長期休診によって地域の方々に迷惑がかかることにも、その時は思い至りませんでした。

休暇をとりながらも休診にはしないためには、代診が必要です。私の代わりに診療を行う医師のことです。

「イケメンの代診医が来てくれるなら、先生はいつでも休暇をとって下さい」というスタッフもいます。

代診医には当院の電子カルテを使ってもらうことになるので、あからじめある程度のレクチャーが必要です。

電子カルテだけならまだしも、ミニカルテの作成は、かなり煩雑で誰もやりたくない作業です。

そんなこんなを考えると、当院の代診って、不可能なんじゃなかろうか。

ていうか「みんなで休暇をとる」ためには、どっちみち休診にしなければならないでしょう。

まだ一度も開催したことのない職員旅行を企画して、ひなびた温泉にでも出かけてみましょうか。

問題は、毎日十数時間顔を合わせているスタッフが、せっかくの休暇を私と共に過ごそうと思うか、です。

解散中継

衆議院解散の国会中継を見ていて思ったのですが、いったいどの時点が「解散の瞬間」だったのでしょうね。

まず、衆院本会議までの、昨日の出来事から。

・朝8時15分から定例閣議が開かれ、首相と全閣僚が閣議書に署名し、衆院解散を閣議決定。

・河内隆内閣総務官が皇居で、解散詔書に天皇陛下の署名と御璽の押捺をもらい受けた(と思われる)。

・解散詔書に野田首相が副署し保管。以後登場する解散詔書は原本の「写し」らしいです。

以下は私自身が、NHKの生中継で見た光景と考察です。

・午後3時35分過ぎ、周囲を護衛された河内内閣総務官が、国会内の廊下をしずしずと歩いて来ます。

 その手には、解散詔書を包んだ「紫のふくさ」を乗せた黒いお盆が持たれています。

 河内氏のネクタイも紫色。当然のコーディネートでしょう。

・河内氏が衆院議長応接室に到着。黒いお盆は持ったまま、イスに座って待ちます。

 この間に、本会議場には議員らが続々と入場し、互いに会話を交わしたりしながら着席。

・3時48分、横路孝弘衆院議長が入場・着席。一部議員から拍手あり。「会議を開きます」と宣言。

・3時49分、議長応接室において、河内氏が藤村修官房長官に詔書を手渡しました。

・藤村氏はすぐに本会議場に入場、鬼塚誠衆院事務総長に詔書を手渡しました。

 これこそ、詔書が内閣から国会へ渡った瞬間です。

・鬼塚氏、ふくさから詔書を取り出し、開き、やや無造作にグイグイ折り目を付けます。

 詔書に「御名御璽」の文字が見えましたが、御璽の印影は見当たりません。やはり「写し」でした。

・鬼塚氏、別の文書を添えて、横路孝弘衆院議長の前に詔書(の写し)置きます。

・横路議長は立ち上がり、解散詔書の内容を朗読する、とことわった上でその内容を読み上げました。

 「日本国憲法第7条により、衆議院を解散する」

 この瞬間、テレビからチャイム音が聞こえ、画面上部に衆院解散を知らせる速報テロップの表示あり。

 生中継で解散の一部始終を伝えているのに、このテロップ要りますか?

・議員の多くが一斉に「バンザイ」を三唱。その後ひとしきり拍手。

・議員は本会議場から退場。横路氏からの閉会発言なし。すでに議長ではないからでしょう。

さて「解散の瞬間」はどこでしょう。

実質的には「閣議決定」、憲法上は「御名御璽」、手続き上は「議長朗読」ってとこでしょうか。

坑内員

社会保険関係の届出書類を書くとき、以前から気になっていたことがあります。

それは、氏名、生年月日に続く、「種別(性別)」を選ぶ欄です。

選択肢は6つ。性別を選ぶのに6つとはどういうことか。届書裏面の「記入の方法」を見ると、

坑内員以外の男子であるときは「1」、女子であるときは「2」、坑内員である時は「3」だそうです。

さらに、厚生年金基金の加入者である場合には、それぞれ「5」「6」「7」とのこと。

「坑内員」・・・炭鉱などで働く労働者のことなのでしょうが、謎は深まるばかり。さらなる疑問は2つ。

(1)いまの時代、「坑内員」という選択肢を設定する必要があるのか。

(2)坑内員の女子という設定はないのか。 (←今日はこちらを追求します)

国際労働条約や労働基準法では、女性の坑内労働が禁じられているそうです。

なので女性の坑内員は存在しないと、そういうことなのでしょうか。

労働基準法第64条の2第2号で制限しているのは、坑内で行われる業務のうち、

「人力により行われる掘削の業務その他の女性に有害な業務として厚生労働省令で定めるもの」とのこと。

女性労働基準規則によれば、遠隔操作による業務や、管理・指導監督業務以外は制限されているようです。

厚労省の「厚生年金保険・国民年金事業の概況」(平成24年7月現在)によると、坑内員は611名。

その内訳は、男子611、女子0。

ただし「坑内員および船員は全員男子とみなした」という注釈付き。この注釈が微妙に不可解。

通貨単位

日本の造幣局が、バングラデシュの貨幣を造ることになりました。

よその国のお金を作るのもアリなんですね。

バングラデシュの通貨単位は「タカ(Tk)」。1タカ=約1円だそうです。

製造を受注したのは「2タカ硬貨」5億枚。落札額は5億2千万円。造幣局の利益はあまりないとのこと。

「2タカ」と聞けば「3ナスビ」と言いたくなりますが、その話は膨らませません。

「タカ」の補助単位は「パイサ」だそうです。1タカ=100パイサ。

「インド・ルピー」の補助単位も「パイサ」。1インド・ルピー=100パイサ。

「パイサ」という言葉自体に、「セント」と同様に100分の1という意味があるんでしょうね、たぶん。

「セント」を補助単位とする通貨はとても多いです。調べてみると「ドル」以外にもいろいろあります。

「ケニア・シリング」も「スリランカ・ルピー」も、その100分の1は「セント」。

「セント」と同語源と思われる補助単位も多いです。

南アフリカは「センテ」、フィリピンは「センティモ」、インドネシアは「セン」。

日本の「銭」の由来も「セント」だとか。これは知らなかった。

16日解散へ

「16日に解散します」

言っちゃいましたね、野田首相。

寝言でも言わないはずの解散時期を、日本中が注目する党首討論の場で公言しました。

自民党安倍総裁の「国民に信を問うことを決断しなさい」で始まった討論は、だんだんとエスカレート。

ついに野田首相は「16日に解散してもいいと思っている」と明言しました。

安倍氏は不意を突かれ、開き直った野田氏の方がむしろ強気に攻めます。形勢逆転です。

いま選挙をしたら惨敗するといわれてきた民主党ですが、今日の討論でわずかに巻き返したかもしれません。

とは言え、野田氏以外のほとんどが、つい昨日まで年内解散絶対反対を表明していた民主党です。

輿石幹事長は「解散したら間違いなく野党に転落する」と言ってました。

考えてみればこれは「国民の審判を仰いだら政権を失う(だから審判を仰ぎたくない)」という意味です。

まったく国民を馬鹿にした発言です。

「いちど民主党にやらせてみよう」という国民の意思で、3年前に成立した民主党政権。

いちどやらせてみて、だいたいわかりましたね。

太陽の塔

石原慎太郎が本日、新党を結成しました。その名も「太陽の党」

どこかで聞いたことある、と思うのは、大阪万博のシンボル「太陽の塔」と同じ音だからでしょうか。

岡本太郎が「太陽の塔」と命名したのは、石原氏の「太陽の季節」にヒントを得たためと言われています。

なので今回の党名は、石原氏が「塔名」をパクったわけではありません。石原氏の方が、オリジナルです。

1970年の夏、「太陽の塔」の内部に入るために、炎天下、長時間並んだことを思い出します。

万博の人気パビリオンの前は、どこも大行列。みんな汗ダラダラ、のどカラカラです。

ところどころに手洗い場があって、行列がそこにさしかかった時にやっと、のどを潤すことができました。

手洗い場には、多分アルマイトのコップが、蛇口の下に置いてありました。

老若男女を問わず、その場にたどり付いた順に、そのコップを使って水道水をゴクゴク飲みます。

コップを洗ったりしません。衛生面を気にする余裕はないのです。

さて、行列は進み、あと一人で私が水を飲める順番になった時のこと。

私は、すぐ前の男性が手にしているコップを凝視していました。彼は2,3杯ほど飲んだでしょうか。

ついに自分の番だ、とコップに手を伸ばそうとした私は、彼に罵倒されました。

「自分が水を飲んでいる途中のコップに手を出した」と、もうすごい剣幕です。

そして彼は、これ見よがしにさらに数杯、水を飲み続けたのでした。

いい大人が、10歳のこどもに、そこまでしなくてもいいでしょうに。

ITと日本企業

2日連続の「ロボジー」ネタで恐縮です。

あの映画のラスト近くで、“Domo arigato, Mr. Roboto” という歌詞で始まる洋楽が流れました。

Styxの Mr. Robotoという曲です。

学生時代(80年代前半)によく聴いたものです。最近TVでもよく耳にします。

私はその歌詞の、“With parts made in Japan” という部分に、学生時代から引っかかっていました。

日本製のロボットと言わず、「部品が日本製」だとしている点で。

ひとつひとつの技術では日本が優れていても、ロボット全体をデザインする力では欧米の方が上。

当時はまだ、そのように見られていたのでしょうね。

その後日本は躍進し、世界一ハイテクな国になり、製品のデザインやメーカーのブランド力も絶大でした。

そのまま世界のトップを走り続けると思っていたら、IT化が進むにつれて、状況が一変しました。

いまやすっかり韓国勢に追い越されています。

しかしその韓国を含め、各メーカーは結局、ITを支配する特定のプラットフォームの上で踊らされています。

Apple、Google、Microsoftの3つがその代表です。全部、米国企業です。

日本の企業がこれを巻き返して、世界の主導権を握ることって、はたして可能なんでしょうかね。

スイッチ

「ロボジー」という愉快な映画を、昨夜TVで観ました。ロボットを作るって、夢がありますね。

小学校の頃、友達の山下君(通称ヤマちゃん)とロボットを作ったことを思い出します。

その頃、TV-CMの「若さだよ、ヤマちゃん」というフレーズがはやったことも、ついでに思い出しました。

ある日、彼と「探検」して見つけた、壊れた洗濯機や扇風機などを、分解して遊んでいたときのこと。

その部品でロボットを作ろうということになりました。山下君は図工が得意だったのです。

大型缶詰の空き缶を頭にして、その中に洗濯機のモーターを入れ、モータにはプロペラを直結し・・・

と構想が膨らんだところで時間切れ。夕方になったので小学生は帰宅です。

後日彼の家に行くと、ロボットは完成していました。イメージとしてはアニメの「ロボタン」でした。

頭部のプロペラを回したり止めたりするスイッチが、胸の部分に2つ取り付けられていました。

その2つのスイッチにはそれぞれ、「入」と「出」の表示がありました。

山下君は「入」と書いたあと、何のためらいもなく「出」と書いてしまったのでしょう。

私は何か違和感を感じたのですが、何が間違っているのか、その後しばらくわかりませんでした。