北海道では、猛吹雪のために送電線の鉄塔が倒壊したり、電線が断線して、広い地域で今も停電しています。
雪の重みか吹雪の力か。鉄塔や電線に想定以上の力が加わって、倒壊に至ったのでしょう。
鉄塔倒壊といえば、私もその現場を目にしたことがあります。香川に住んでいた頃のことです。
突然高圧送電線の鉄塔が倒れて、電線が瀬戸中央自動車道に垂れ下がるという「事件」が起きました。
私はちょうど、善通寺と観音寺の間ぐらいにある某病院でのアルバイトを終えて、高松に戻る途中でした。
ところがその日は、走っている高松自動車道の走行車線が、あり得ないほど大渋滞しているのです。
追い越し車線を進んでいくと、坂出ジャンクションから瀬戸中央自動車道へ向かう車が列をなしています。
ニュースで鉄塔倒壊を知り、これは自分の目で確認せねばと思い、翌日わざわざ現場まで見に行きました。
そこでは、巨大な鉄塔が根元から倒れ、電線が隣の鉄塔を引っ張り、不気味な緊張感が漂っていました。
少なくとも、その電線付近には近寄りたくない雰囲気でした。
この事件は、あとになって急展開を見せました。
鉄塔の台座のボルトのほとんどが、人為的に抜き取られていたことが判明したからです。
巨大な建造物が、根元のボルト数十個をはずすだけで倒壊してしまうことには、正直驚きました。
犯行の動機は電力会社への恨みか、はたまた愉快犯か。不幸中の幸いは、負傷者がいなかったことでしょう。