実は偉い人

NHKの大河ドラマ「平清盛」は、あいかわらず人気がない(低視聴率)らしいですね。

たしかに今夜も、清盛はもはや極悪老人にしか見えず、敵役の頼朝の清々しさが際立つばかりでした。

大河ドラマとは対照的に、韓国歴史ドラマには、ここのところハズレがありません。

韓流歴史物は、たいてい王室を中心とした話なので、主人公は王様かその周辺の人物です。

彼らはときどき、身分を隠して町内をうろついたりします。

するとたいてい、彼らに無礼な振る舞いをする、何も知らない小役人などが登場します。

あとで王族とわかったとき、小役人は恐れ入ってひれ伏すことになります。

視聴者は王様側に感情移入しているので、「それ見たことか」と一種のカタルシスを得るわけです。

このように「なんでもなさそうな人が、実は偉い人」という設定のドラマは、日本でもおなじみです。

(1)遊び人と思ってたら実は御奉行様

(2)問屋のご隠居ではなく先の副将軍

(3)旗本の三男坊のはずが実は将軍様

ワンパターンの結末なのに、毎回きっちりカタルシスを得ることができるのはさすがです。