中国がレアアースの大半を産出しているゆゆしき状況は、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-120.html" target="_blank" title="以前にも書いた">以前にも書いた</a>通り。
ところが、日本企業などの「脱中国依存」が進んだせいで、中国企業が苦境に立たされているそうですね。
中国がヘンな輸出制限をするからこうなるのです。
トヨタにいたっては、脱中国どころか「脱レアアース依存」を進めようとしています。さすがです。
それにしても、ハイテクに欠かせない稀少資源は、どういうわけか、ややこしい国から産出されます。
たとえばコンゴ民主共和国。かつてのザイール。この国は以前、タンタルの主要産出国でした。
タンタルとは、いわゆるレアメタルのひとつで、携帯電話のコンデンサーなどに使われるそうです。
以前見たNHKの番組によると、この国は内戦が絶えず、鉱山のある東部地域は無政府状態とのこと。
原石は、非人道的扱いを受けている住民によって採掘が行われ、反政府武装勢力が運び出します。
それが流通・加工されるうちに過去を消し去り、電子部品となって、IT機器に組み込まれるわけです。
我々が手にする携帯端末には、そのような血塗られた出自がある、というのが番組の趣旨でした。
米国はこのような鉱物については、入手経路の開示を義務づける法律を制定しました。
このような人道的配慮、この先ますます重要ですね。
現在、タンタルの主要産出国はオーストラリア。コンゴ産は激減したとのこと。
ちなみにタンタルは、全物質中で最も融点が高く、最も黒い金属だそうです。
「最も黒い」っていうのが、ちょっと意味不明ですが気になります。