民主党の前原氏が昨日、衆院解散の時期に関して、
「年明けに解散して『近いうち』とは言えない」
「野田首相は約束を絶対守る人だ」
「首相は解散時期を明示してレームダックになり、やるべきことができなくなることを心配している」
と語ったそうです。これをまとめると、以下のようになります。
(1)必ず年内に解散する
(2)誰にも予測できない日に解散する
この2つが正しいと仮定して、考えを進めてみます。
まず、大晦日に解散することはあり得ません。
なぜなら、その前日までに解散していなければ、大晦日に解散することを誰でも予測できてしまうからです。
これでは(2)に反します。したがって解散は必ず、12月30日までに行われることになります。
ではその前提で、いざ12月30日になってしまうと、こんどはその日の解散を誰もが予測できてしまいます。
だから12月30日の解散もあり得ません。となると解散は、12月29日までに行われるはずです。
しかしそうなると、12月29日になった時点で、その日の解散が予測できます。じゃあ12月29日もダメ。
これは12月28日でも同じこと。12月27日でも・・・
この論法でいくと、解散ができなくなってしまいます。
よって背理法により、(1)か(2)かのいずれかが誤りということになります。
お気付きのように、この論理には「アキレスと亀」にも似た欠陥があります。
しかし、結論はそれほど間違ってはいないかもしれません。
前原氏の発言に対しても、官房長官からクレームが付きました。
どうやら、年明け解散の可能性が高まってきたようです。