iPSと誤報

読売新聞の「大誤報」が話題です。

iPS細胞には無限の可能性があります。臨床応用されれば、将来の医療を大きく変えるでしょう。

だから「すでに臨床応用されていた!」という話題に飛びついてしまったわけですね、某記者は。

残念ながら、ガセでした。

誤報の経緯をみると、あきれるほど「裏付け」をとっていませんね。森口氏の言いなりで報道してます。

だいたい今回は、発表が唐突すぎ、内容が画期的すぎ、そもそも森口氏の前評判がなさ過ぎ。

この3点から、医師や医学研究者がみたら、誰でもすぐに怪しむようなニュースでした。

誤報の原因は、記者の医学的センスの無さと検証の不足に尽きます。

「ハーバード大学客員講師」の名前と「東大病院」という取材場所にもだまされたのでしょう。

先入観は禁物です。

しかし考えてみると、森口氏が嘘をついていると思うこと自体が先入観ではないか。

森口氏の言ったことが事実である可能性も、根拠なく排除すべきではないでしょう。

もしも、くだんの移植手術が実際に行われたとすれば、倫理的な問題がある可能性はあります。

本来は極秘にすべき「実験的手術」だったのに、彼は功名心のために発表してしまった。

だからハーバードが、彼の発表を握りつぶそうとしている、的な。

彼の身の安全が心配です。

映画の見過ぎ?