こどもの頃、数学が好きでした。
小学生時代、休みの日には電卓で遊んでいました。友達が少なかったのかもしれません。
1960年代の終わり頃の電卓はサイズが大きく、ちょうど今のスーパーのレジスターみたいな感じでした。
で、私の遊びといえば、いろいろなかけ算や割り算をして、その記録を紙に書き残す、というものです。
中学生の頃、数学で好きだったのは「因数分解」。嫌いなのは「ベクトル」でした。
フィールズ賞を受賞した、郷里(山口県)出身の広中平祐氏が話題になったのも、その頃。
数学者になることを夢見ました。
高校生のとき、好きなのは「数列」、嫌いなのは「行列」。
数列は、規則性の発見にパズルのような楽しさがあって、今でも好きな分野です。
一方で行列は、いったい何の役に立つのかさっぱりわからず、面白くなかった。
ところが大学時代、教養科目として履修した物理学で登場したのは、ベクトルと行列でした。
嫌いなふたつが、そろいもそろって物理学では主役級の存在でした。あなどってはいけませんね。
ちなみに私がいちばん好きなのは「素数」です。