MRワクチン3,4期終了

熊日新聞の「読者のひろば」に投稿した文章が、今朝の紙面に掲載されたので、ここに転載します。

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 麻しん/風しん混合(MR)ワクチンの第3・4期定期接種が、あと半年で終了します。それぞれ中1と高3を対象としたものです。厚労省等の集計によると、昨年度の接種率は80%台しかなかったそうです。現在対象学年のお子さんには、できるだけ早く接種を受けさせましょう。毎年3月には駆け込み接種が多いです。

 先日、第3期接種を受けていない高2の子がいたので母親に指摘すると「高3で受けますので」とのこと。問題なのはその母親が「中1か高3で受けられますよ」と医療関係者から聞いていたということです。残念ながらその子が来年高3になっても、MRワクチンの定期接種を受けることはできません。

 2008年度から始まった第3・4期定期接種は5年間の時限措置です。5年間のうちに中1と高3の両方を経験することはあり得ません。「中1か高3で受けられますよ」という情報は、誤解を招かないように慎重に伝えるべきでした。

 MRワクチンの任意(自費)接種料金は1万円ぐらいします。自腹での接種では接種率も期待できません。麻疹の撲滅は国策です。定期接種を逃したこどもたちにも、国は無料接種の機会を与えるべきです。

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来年度以降も継続されるのは、第1期(1歳児)と第2期(就学前の1年間=年長児)だけです。

MRワクチンの第1・2期接種が始まったは2006年度。このときに年長児だった子が来年中1になります。

第2期接種を受けたこども達からは、第3期は存在しないのです。

もしも「中1で受けられる」という認識で第2期接種をパスした方がいたとしたら、それも悲しい誤解です。

現に、昨年度の第2期接種率は93%しかありません。

定期予防接種制度には、接種漏れの方への救済措置が必要です。