産経新聞が7月に、事実に反する記事を掲載して問題になったことがありました。
私がとりあげたいのは、その誤報の訂正のしかたです。
(1)7月23日付 朝刊で誤報。
(2)7月24日付「産経抄」で前日の誤報記事の内容を鵜呑みにしたコラム。
(3)7月25日付 朝刊第2面に小さく「おわび」記事を掲載。
(4)7月26日付「産経抄」に2日前のコラムを恥じる文章を掲載。
誤報ではない可能性を言う人もいますが、それはさておき、私が注目するのはウェブ上の紙面。
(1)の誤報記事が削除されているのです。ご丁寧に(2)のコラムまで削除です。
「訂正=削除」ではないでしょう。
原文は残したまま、そこに「この記事は間違いでした」と記すのが、正しい訂正だと思います。
だいいち削除したところで、保存記事を転載したブログが、あちこちに見受けられます。
削除するからなおさら、証拠を残しておこうという有志を刺激します。
保存記事にはどんどんリンクが貼られ、拡散していきます。
ネットの世界ではもはや、いったん掲載した記事の削除など、不可能なのです。
実は私のブログも、翌朝読み返して、言い回しや「てにをは」を修正したりすることがあります。
その程度ならこっそり変えても許していただけると思っているのですが、趣旨が変わるのは問題。
オリジナルは残し、「追記」などの形で訂正文を記載すべきでしょう。