蛍光灯

レスポンスの遅い人のことを「蛍光灯」と言ってましたが、最近はあまり使わないですね。

以前の蛍光灯は、点(つ)くまでに何秒か、時間がかかっていました。

子どもの頃の蛍光灯に至っては、遅いどころか、ちゃんと一発で点灯するかどうかもわかりませんでした。

スイッチのボタンを押したりヒモを引いたりするタイミングが悪いと、うまく点きませんでした。

気がつくといつのまにか、蛍光灯は瞬時に点灯するようになっています。

いまの若い人に「おまえは蛍光灯だな」と言ったら、ほめ言葉と思われかねません。

一方で、蛍光灯とは逆の変化をしているものもあります。テレビです。

昔のテレビは、たしかに点くまでに少し時間がかかり、ジワッと明るくなっていました。

その後、ほぼ瞬時に映像が出るようになりました。

ところが最近のテレビはまた、点くまでに待たされるようになってしまいました。

地デジのせいです。デジタル情報を画像化するために時間がかかるのです。

最近買った、我が家の最新型のテレビは、スイッチ入れてから起動するまでに10秒以上かかります。

パソコン並みの頭脳が備わっているというのがウリですが、いったいその頭脳で何を考えているのやら。

ともてイラつきます。

世の中は、IT化が進めば進むほど快適になっているとは限らないようです。