ワクチンは、左腕に接種することが多いです。
あとで痛むかもしれないので、利き手ではない方に接種しておくわけです。
ただし左利きの方は、右腕への接種を第一選択にします。
当院のワクチン接種台帳には、利き手を記載する欄を作っています。何かの役に立つかもしれないので。
右利きは「R」左利きは「L」をチェックします。
最近は「B」も作りました。「両利き」の意味です。
こどもの頃は、両利きにあこがれました。
きっかけは水森亜土。かつて一世を風靡した、イラストレーター(マルチタレント?)です。
両手で同時にイラストを描くのが彼女の特技でしたが、これはむしろ、脳の特性なのかもしれません。
いま何歳なんだろうと、失礼ながら調べてみたら、72歳でした。まだ(失礼)ご活躍中のようです。
世の中はおおむね、左利きには不便にできています。
外科手術に携わっている頃、右利きで良かったとつくづく思いました。道具が全部、右利き用だからです。
しかしまた、両利きであればもっといいのに、と思ったこともあります。
手術操作上、両手に器用さが求められる瞬間が時々あるからです。
あるいは、右向きに深く腕を挿入して何らかの操作を行う場合、その時だけは左利きが有利です。
お子さんの左利きを矯正する方には、くれぐれも、左手の器用さも保つようにお願いします。
将来きっと役に立ちます。