風疹流行中

報道されているように(今朝の朝ズバッ!でもとり上げられたように)、風疹が流行中です。

風疹がとくに問題となるのは妊婦の感染です。胎児の発育に障害をきたすおそれがあるからです。

私も勤務医の頃、先天性風疹症候群のお子さんの心臓手術を何人も担当したことがあります。

風疹に対する免疫があれば心配はないのですが、妊娠後の検査で免疫が無いことが判明する方が多いのです。

妊娠中にそれがわかっても、もはや、風しんの生ワクチンを接種することはできません。

その場合はしょうがないので、妊婦本人とその周囲が、風疹に感染しないように努めるしかありません。

厚労省(健康局結核感染症課長)は先週、風しん予防を徹底するための<a href="http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou21/h24-0719-01.html" target="_blank" title="文書">文書</a>を自治体宛に発信しました。

その趣旨は以下の通り。3番目は原文のままです。

1.中1と高3に対する、定期予防接種の徹底。

2.妊婦の家族、妊娠希望または妊娠可能性のある女性への、任意予防接種の検討。

3.貴管内の産婦人科医療機関等に対し、妊娠中に風しんに罹患(疑いを含む)した女性に対しては、無用な不安をあおらないよう留意の上、妊婦からの相談に応じるなどの適切な対応を行うよう、周知を図ること。

「無用な不安をあおらないよう留意の上」という部分に、お役所らしい責任逃れを感じます。

それはともかく、私が注目するのは2番目の任意接種です。

妊婦の風疹感染に対して、本気で取り組むなら、コレでしょう。

そこで提案。

この際、女性の風疹抗体検査を、誰でも無料で受けられるようにしてはどうでしょう。

さらに、抗体価が陰性の場合には、全員無料でワクチン接種ができることにします。

たいした費用はかからないと思うのですが。