雨量計

まぁそれにしても、よく降りますね。

雨どいの出口から、とめどなく雨水が溢れ出てきます。

配管の途中にタービンかませたら、そこそこ発電しそうな勢いです。

中学校の頃、校舎の屋上の、階段室のそのまた上に、雨量計が設置されていました。

本来登ってはならない場所ですが、私は友人の江藤君とそこに登ったことがあります。

雨量計を見るためです。2人とも「気象好き」だったのです。

これが結構面白い装置でした。

直径20cmぐらいの円筒の下が漏斗状になっていて、その下にます(水受け)があります。

ますは2個つながっていて、全体でシーソーのような形になっています。

一方のますに「ある分量」の水が入ると、バタンと下がって水を排出、もう一方のますが漏斗の真下に来る。

雨が降ればシーソーが「パタンパタン」と何度も動き、「パタン」の回数によって雨量がわかるわけです。

さらに面白いのはここから。

シーソーの中央部分には密閉された容器が接続されていて、中に水銀が少量入っていました。

「パタン」のたびに密閉容器の傾きが変わり、水銀の玉が容器内を行ったり来たりするようです。

その容器の中心部に、2つの電極が飛び出しています。

「もしや水銀がスイッチ?」

そうなのです。水銀が電極部分を通過するたびに通電し、そのパルスが記録計に送られる仕組みなのでした。

理系心をくすぐるこのメカには、当時おおいに感動したものです。

環境への配慮のためか、今の雨量計には水銀スイッチは使われていません。

メカとしての面白さが半減しましたね。