体操の判定

判定シリーズ、第2弾。

と書きたくなるぐらい、今回のオリンピックは、判定でもめますね。

体操男子団体決勝での、内村のあん馬。

降り技をめぐって、得点がビデオ判定の結果修正され、日本はからくも銀メダルを獲得しました。

それは正しい決定だったのでしょうけど、ぬか喜びしたウクライナの人たちには、申し訳ない気持ちです。

ビデオ判定は、シドニー五輪での柔道篠原の「大誤審」がキッカケで重要視されるようになったとのこと。

たしかに、誤審で「泣き寝入り」する頻度は減らせるでしょう。

しかしそれが、目的とは裏腹に、イヤな雰囲気をもたらしています。

誤審というものは、そのままであっても、くつがえっても、いずれも後味は悪いですね。

ビデオ判定が絶対なら、最初からビデオでしっかり確認した後に判定すれば良いのでは?

そのかわり、決定した判定はくつがえすべきではないと思います。

オリンピックの判定は、世界中の多くの人がそれを生放送で見ている、ものすごく大事な瞬間です。

個人的には、あんなにバランスを崩した内村のフィニッシュは、失敗だと思いました。

降りる際に一瞬倒立したので降り技の得点は認められるべきだ、というのが日本の言い分です。

しかし、当の内村本人が、あの演技には納得していないでしょう。

クレームなんかつけず、潔く去るべきだったと思います。

どっちみち金メダルは逃したのです。

柔道の判定

オリンピックの柔道が、おかしなことになっています。

今大会から、ビデオ判定を格段に重要視するようになったそうですが、ひどい展開が続出しています。

きわめつけは、昨日の海老沼選手の試合。

審判の判定がくつがえされ、最後には勝敗までひっくり返るという、前代未聞の事態でした。

誤審を恐れて審判が萎縮しているのか、ビデオをチェックしているジュリーの権限が強すぎるのか。

ちょっとした判定のたびに、畳下からクレームが付きます。

試合がたびたび中断し、審判達がゴソゴソ協議し、最後に主審が判定を撤回するのが常となりました。

大相撲の「物言い」にちょっと似た光景ですが、内容はだいぶ異なります。

相撲の行司は、ひとつの方向からしか見ていないので、軍配の差し違えは避けられません。

土俵下の複数の勝負審判の意見に従うのは、理にかなっています。

一方で柔道は、3人の審判が複数の方向から見ているのです。

微妙な判定の際に、ビデオを参考にするのは、たしかに合理的かもしれません。

しかし、どちらの選手が優勢かぐらい、間近で見とけばわかるでしょうに。

そもそも柔道には、「有効」やら「指導」やらのチマチマした判定がなじまないのです。

ちょっと技をかけるたびに、いちいち審判や掲示板を確認する選手。

ダイナミックじゃないですね。

ここらで基本に返って、判定を「一本」と「技あり」だけに限定したらどうでしょう。

呼子のイカ

今朝のNHKで、呼子のイカをとりあげていました。

特別に工夫した輸送車で、イカを東京まで運ぶという内容。

2,3度見たことがある話題ですが、何度見ても、呼子のイカはうまそうです。

だいぶ前、家族で呼子ツアーをしたことがあります。

このときはまず、はじめに伊万里入りしました。伊万里牛を食べるためです。

ここでイカ料理を食べたらバカでしょう。

次いで、伊万里市内を見物しながら北上し、唐津市を縦断。さらにその北の半島の突端が呼子町です。

当時はまだ、唐津市と合併する前でした。

漁港に立ち並ぶ旅館のひとつに到着。夕方までの時間つぶしに、しばらく散策および入浴。

そしてお待ちかねの夕食。もちろん、イカづくし。

「活きが良い」というのは「生きている」ということなんだと理解。

以後しばらくは、動いていないイカを食べる気がしなくなるぐらいのカルチャーショック。

翌朝は「呼子朝市」を見物。

旅館に戻って朝食。これがまたイカづくし。

午前中は付近を散策。

昼は近くのレストランで、またまたイカ料理。

ま、なんて言いますか、しばらくはイカはご勘弁、て感じになります。

動く歩道

東京の山手線は、1周34.5km。朝のラッシュ時には、24本の列車が同時に走っているそうです。

ある計算では、そのときの列車の長さを合計すると約5km。線路全体の1/7の長さに及ぶとのこと。

となると、もしも列車をいまの7倍に増便したら、山手線1周が全部列車でつながることになります。

1編成34.5kmの、長大なリング状の列車です。

その場合、列車はいつもホームにいます。そして時々動き、時々止まります。それが運行スタイルです。

もはや列車と言うよりは、ドア付き座席付きの「動く歩道」という感じです。

問題点があるとすれば、山手線全線、開かずの踏切になってしまうことですね。

調べてみたら、踏切は1カ所だけだそうですが、そこはもう使えません。

以前から、羽田空港を利用するたびに思います。九州便の搭乗口は遠すぎでしょう。

動く歩道を何度乗り継いでも、着かない。

これ以上歩いたら、成田まで着くんじゃないかと思うぐらいです(ウソ)。

そんなとき、あったらいいのが、「高速に動く歩道」です。

その仕組みはこうです。

まず、2つ並んだ動く歩道を考えてみましょう。

一方は低速、もう一方は高速。まず低速に乗り、速度に慣れたら、隣の高速に乗り移るわけです。

そんな歩道を何本か並べたら、もう一番高速のところは、すごいスピードになります。

ただし降りるときは、早めに低速部分に乗り換えておかないと、大変なことになります。

だから安全のため、到着地点にはマットが敷いてあります。

梅雨明け

昨日、東北地方が梅雨明けしたそうです。これで日本中が梅雨明けしました。

それにしても、今年の梅雨は長かった。

関東地方に遅れること1週間。九州が梅雨明けしたのは、ほんの4日前のこと。

梅雨入りは関東地方よりも早かったのに、梅雨明けは遅いなんて、なんか不公平ですね。

ニュースでは盛んに「梅雨明け10日」という言葉を使っています。

梅雨明け直後は、太平洋高気圧の勢力が強く安定しているので、晴天が続くそうです。

そしてこの時期は、暑さに慣れていないので、熱中症にも注意すべき時期だとか。

ていうか、この時期に限らず、こんな暑さには慣れようもないでしょう。

こどもの頃は、エアコン無しで、よく夏を乗り切っていたものです。

真っ昼間でも、窓を開けて扇風機でしのいでいました。そもそもエアコンがありませんでした。

当時と今とでは、最高気温が違うのだろうと推測します。

ところが8月の気温を気象庁のHPで調べてみたら、面白いことがわかりました。

都市によって異なりますが、「日最高気温の平均値」の上昇は、この70年間で0.3〜2度程度なのです。

思いの外、小さな数値ですね。

どうやら私達は、気温の上昇以上に、暑さを強く感じるようになったようです。

我慢強さがなくなったのか、それとも冷房慣れか。

スマートクリニック

スマートフォンを筆頭に、いろんなモノに「スマート」という接頭語が付き始めました。

たとえば「スマートカー」や「スマートTV」。さらに「スマートハウス」や「スマートシティ」。

そうなると、どうしても思い出してしまうのは「それ行けスマート」。

私はドラマ版は見たことが無いのですが、映画版「それ行けスマート 0086笑いの番号」なら見ました。

アホらしい映画です。好きです。

悪の組織が開発したのは「ヌード爆弾」。爆発すると、周囲の衣類が消滅してしまいます。

繊維の需要を高めて大儲けしようという魂胆なのです。

このあと、いよいよアホらしいオチがあるのですが、ここには書きません。

どうも前置きが長くなる癖がありますが、今日のテーマは「スマートクリニック」

こう言うと、病院との連携による遠隔診断システム等が、まっさきに思い浮かぶ人もいるでしょう。

しかし私が言うのは、診療の流れのIT化です。

現在もネット予約システムを使っていますが、これを強化します。

同時に、問診票機能も導入。あらかじめフォームに入力できるようにします。

診察の順番が近づい方には、自動的にスマホで連絡。マップで当院までの道順をナビゲートします。

受付は、スマホをかざすだけで完了。空港のチェックインと同じ要領です。

もちろん、支払いもスマホ。Edyと同様です。「チャリーン」と鳴るかわりに「お大事に」と声がします。

山ライオン登場

Macの新しいOS 10.8、その名も「マウンテンライオン」が、本日発売されました。

一段と先進的なOSのようです。

MacのOS Xは、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-171.html" target="_blank" title="以前にも書いたように">以前にも書いたように</a>、ネコ科の動物名をコードネームとしてきました。

10.0から始まって、今回の10.8で9代目になります。

今日はちょっと気が早いですが、次の10.9のコードネームを、ネコ科動物の中から予測してみましょう。

【Lynx】(リンクス)

語感がかっこいいです。オオヤマネコのことです。

ただ残念なことに、すでにLynxOSという他社のOSが存在します。

Lynxはほかにも、Atari社の携帯型ゲーム機の名称でもあります。

ちなみにこのAtari社は、Apple創業前にスティーブ・ジョブズが勤めていた会社です。

Atari社はその後、Jaguarというゲーム機も発売しました。

もしかするとジョブズは、これらの名称にヒントを得ていたのかもしれません。

【Clouded Leopard】(ウンピョウ)

Snow Leopard (10.6)があったんだから、Clouded Leopardがあってもいいでしょう。

漢字で雲豹と書きます。

まさにクラウド時代にぴったりの名前です。

ちなみに私は、ユン・ピョウよりもサモ・ハン・キンポーの方が好きです。

岩国基地

オスプレイが昨日、米海兵隊岩国基地に搬入されました。

その問題については、いつか書くとして(たぶん)、今日のテーマは岩国基地です。

私が幼児期を過ごしたのが、岩国でした。

とくに4,5歳のときには、岩国基地と川向かいのところに住んでいました。

家の前に広い空き地があり、その向こうには湿原が広がり、おそらくその向こう側が基地だったのでしょう。

その空き地には、大小の穴ボコがさくさんあって、雨が降ると無数の水たまりが出現します。

そこは、こどもの頃の私の遊び場でした。

太平洋戦争末期の岩国空襲は、終戦の前日まで行われたそうです。

そして私の楽しい遊び場は、B-29による空襲でできた穴でした。

岩国基地では、ときどき航空ショーが開かれました。

私も間近で、米軍のジェット戦闘機を見ました。幼心に、ホントにカッコいい飛行機だと思いました。

それに米兵たちも、背が高くてカッコよかった。

彼らが日本を守ってくれていると、素直に思える時代でした。

まだ「戦後」だった頃ですね。

風疹流行中

報道されているように(今朝の朝ズバッ!でもとり上げられたように)、風疹が流行中です。

風疹がとくに問題となるのは妊婦の感染です。胎児の発育に障害をきたすおそれがあるからです。

私も勤務医の頃、先天性風疹症候群のお子さんの心臓手術を何人も担当したことがあります。

風疹に対する免疫があれば心配はないのですが、妊娠後の検査で免疫が無いことが判明する方が多いのです。

妊娠中にそれがわかっても、もはや、風しんの生ワクチンを接種することはできません。

その場合はしょうがないので、妊婦本人とその周囲が、風疹に感染しないように努めるしかありません。

厚労省(健康局結核感染症課長)は先週、風しん予防を徹底するための<a href="http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou21/h24-0719-01.html" target="_blank" title="文書">文書</a>を自治体宛に発信しました。

その趣旨は以下の通り。3番目は原文のままです。

1.中1と高3に対する、定期予防接種の徹底。

2.妊婦の家族、妊娠希望または妊娠可能性のある女性への、任意予防接種の検討。

3.貴管内の産婦人科医療機関等に対し、妊娠中に風しんに罹患(疑いを含む)した女性に対しては、無用な不安をあおらないよう留意の上、妊婦からの相談に応じるなどの適切な対応を行うよう、周知を図ること。

「無用な不安をあおらないよう留意の上」という部分に、お役所らしい責任逃れを感じます。

それはともかく、私が注目するのは2番目の任意接種です。

妊婦の風疹感染に対して、本気で取り組むなら、コレでしょう。

そこで提案。

この際、女性の風疹抗体検査を、誰でも無料で受けられるようにしてはどうでしょう。

さらに、抗体価が陰性の場合には、全員無料でワクチン接種ができることにします。

たいした費用はかからないと思うのですが。

ポリオワクチンと費用

念願の、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-87.html" target="_blank" title="不活化ポリオワクチン">不活化ポリオワクチン</a>の定期接種が、いよいよ9月から始まります。

当院では本日から、予約受付を開始しました。

今日は、一般の方にはあまりなじみの無い、接種料金の話です。

定期接種の場合、ほとんどの市町村で、接種料金は無料です。

これは、被接種者の金銭的負担がないということであって、別の誰かが負担するということでもあります。

予防接種法では、定期接種の費用は、市町村が負担すると定めています。

実際に接種を行うのは医療機関です。

その医療機関からの接種報告を受けて、市町村がそれに見合った費用を支払う、という流れです。

各自治体がおおむね次のような計算式で金額を決めて、多くは医師会を通じて、医療機関に支払います。

接種費用 = ワクチン代 + 診察料 + 技術料(注射器代等含む) + α

今回の不活化ポリオワクチンの場合、ワクチン代はほぼ、全国一律5,450円(税抜き)です。

問題は、診察料や技術料をいくらに設定するか、です。そしてそれを決めるのは自治体です。

ここで自治体と医師会との「駆け引き」が出てくるわけです。

医療機関(医師会)としては、診察料等を十分考慮して欲しい。一方で自治体は、負担を減らしたい。

具体的には、診察料をすべて初診料に準じて考えるのか、2,3回目の接種は再診料として扱うのか。

そんなところでぶつかっています。こまかい話です。

費用は市町村によってかなり異なります。自治体と医師会の力関係(?)にも違いがあるのでしょう。

厚労省は一般論として、参考額を提示していますが、自治体への強制力はありません。

熊本市の数値は厚労省の参考額よりも安くなりそうで、どうも、医師会の力が「あと一歩」のようです。

こまかい話で恐縮です。