そば湯ってありますね。私はあれが苦手です。
飲み方の流儀さえも、つい最近までわかっていなかったぐらいです。
こどもの頃にも学生時代にも、そば屋さんに行く機会があまりありませんでした。
なので大人になって1人でそば屋に行って、初めてそば湯を出されたとき、途方に暮れました。
「そば湯はいかがしますか?」多分そんな風に尋ねられ、「あ、お願いします」とでも応えたのでしょう。
注ぎ口の付いた容器に入れられて、その「そば湯」なるものがテーブルに届きました。
「熱いので気をつけて下さい」と注意点が告げられたので、それが熱いものであることはわかりました。
しかしいつまで待っても、その熱いものを注ぐべき湯飲みや皿の類が出てこない。
それとなく周囲の客を見回しても、参考になる光景なし。ヘンなことして恥をかきたくはない。
君子危うきに近寄らず。結局、そば湯には手を付けずに退席。
「そば湯は・・・」と追いすがる店員に、「あ、急用を思い出したので」と慌てて立ち去る私。
それ以来長い間、そば屋に行けば必ず最後には、急用を思い出してそそくさと退店するという人生でした。
インターネットの時代になり、そば屋における作法全般については、だいたい調べがつきました。
となれば、実践あるのみ。最近ついに、某店でそば湯を飲んでみました。
栄養豊富だそうです。名店のそば湯は本当においしいという話も聞きます。
ただまあなんといいますか、我慢して飲むものでもないし。そばつゆの塩分も気になるし。