ネット上の情報

熊本の県立高校の、全校生徒の顔写真入り名簿が、ネットに流出したと報道されました。

名簿作成の下請け業者の担当者が、データをクラウド上に保存したのが原因のようです。

業者はデータを慌てて削除し、学校は「個人情報が悪用された形跡はない」と釈明。

残念ながらこういうのを「あとの祭り」といいます。

デジタル情報というのは、漏れたら回収できないものだからです。

そのことは私自身、つねに肝に銘じています。

たとえばブログ。いったん投稿した文章は、誰かにコピーされたりリンクが張られ、拡散していきます。

コピーは増殖し、あちこちで保存され、もはや削除や訂正すらできなくなります。

永久に、ネットの中に、あるいは誰か第三者のパソコンの中にさえ、存在し続けることになるわけです。

「書き手」はつねに、情報発信源としての責任を忘れないようにしなければなりません。

怖いのは、一見複製されたように見えるものが、実は修正・改変されている可能性もあるということです。

テキストベースではいともたやすいことですが、今の技術なら画像でも動画でも同じことでしょう。

その「改変者」が悪意に満ちていたとしても、それを拡散するのはたいてい、善意の第三者です。

改変された文章は大量に複製され、そのサイト数が多くなれば、ついに「真実味」さえも出てきます。

「読み手」はつねに、情報の信憑性に留意して、その拡散には責任をもたなければなりません。