ネタばらし

暇なときに、テレビのチャンネルひねっていると(切り替えていると)、いつか見たことのある、映画のワンシーンが飛び込んでくることがあります。

便利なもので、リモコン操作によって、その映画名はすぐ特定できます。

「ネタばれ」しない程度のあらすじも、表示されます。

やはり前に観た映画でした。

ただ、詳しい内容が思い出せません。

結末はどうだったか? 今画面に出ている俳優の名前は?

そもそも、この映画面白かったのか? このまま見続ける価値はあるか?

そこでネット検索です。

画面の俳優が「スティーブ・ブシェミ」であることは、すぐ判明しました。

「ネタばれ注意」とかの警告に続いて、ストーリーも結末まで詳細に「ばらして」あります。

私が小学生の頃「ばらす」と言えば、「ある男子が好きな、特定の女子の名前を、他人に公表すること」でした。

「お前の好きな子、ばらずぞ」とか言い合ってました。

ところがあるとき、日頃温厚だった担任の大井先生が、烈火のごとく怒り出したのです。

「ばらすとは何事かっ!」

どうやら先生は、「ばらす」=「殺す」と勘違いされたようです。

いまでは考えられないほど、まっすぐな先生でした。

私たちを担任した次の年、その先生は教員を辞め、陶芸家になられました。

その名前を思い出したのは、40年ぶりです。

ためしにネット検索してみたら、なんとヒットしました。84歳でご健在のようです。

玉祖焼(たまそやき)の窯元、大井可笑(おおいかしょう)さんです。

こんど休みがとれた時に行くところが決まりました。

看板コラム

新聞には、第一面の下の方にコラムがあります。いわゆる「看板コラム」です。

その時々の話題を、決められた文字数で、どのように「料理」するのか。

それが気になって、各紙のコラムには毎朝必ず目を通します。

天声人語(朝日)、編集手帳(読売)、余録(毎日)、春秋(日経)、産経抄(産経)の5つです。

断っておきますが、文章のお手本としてこれらを無条件に評価しているわけではありません。

良い文章だと思うときもありますが、他山の石とする場合も多々あるからです。

なかでも一番鼻につくのが「前ふり」

冒頭から本題につなげるまでの、得てして文学的な装いの、無駄に長い文章。

アレはいかがなものか。どうかすると、半分以上が前ふりのこともあります。

たとえば、少し前になりますが、4月13日付の朝日と読売。

両紙とも、京都祇園で起きた悲惨なひき逃げ事件をとりあげていましたが、前ふりが同じ。

どちらも与謝野晶子の京都祇園の桜を詠んだ一首から始まり、桜や花見客について述べた後、

「そんな昼下がり、満開の桜の下の、凍り付くような暗転である。」(朝日)

「惨劇が待ち受けていることを誰が予測したろう」(読売)

と展開。加害者の微妙な持病についてはサラッと流し、最後は交通安全でしめくくる。

まるでそっくりなコラムになってしまいました。

とくに前ふりの「かぶり方」は、コラムニストにとっては致命的。大失態と言えるでしょう。

難を逃れたのは他の3紙。それぞれ北朝鮮(毎日・産経)と就活(日経)を題材にしていました。

その3紙が「祇園の事故」をとりあげなかった理由は、だいたい推測できます。

それを書いたら、どうしても与謝野晶子を前ふりにしたくなる。しかしそれでは他紙とかぶるリスクがある。

リスクを回避すべく他の話題にしたのが3紙。リスクを承知でチャレンジしたのが2紙。

大きなイベントや事件があった翌朝は、このような観点で新聞を楽しんでいます。

コンプガチャ

「コンプガチャ」・・・私は初めて聞いた言葉でした。

ソーシャルゲーム上で、「アイテム」を「ガチャ」によって集め揃えて「コンプリート」すると、希少性の高いアイテムを入手できること、のようです。

これが景品表示法に抵触すると、消費者庁が判断しました。

仮想アイテムをリアルなお金で買うこと自体、私には理解できませんが、それは私がソーシャルゲームをやったことがないためでしょうか。

のめり込みやすいように作られたゲームの仕組みですが、違法とまでは思えません。

ついついお金をつぎ込んでしまうのが問題としても、すべては利用者の「自己責任」だからです。

しかしそれでも、子供の利用においては、配慮が必要かもしれません。

私が小学生の時、社会問題になった「アイテム」がありました。

仮面ライダーカードです。仮面ライダースナックに付属していた、リアルなアイテムです。

私の学校でも、スナックを段ボール一箱分買って、お菓子は全部川に捨てた子がいて、大きな問題になりました。

カードに興味がなかった私には、そのためにお菓子を捨てるなんて、信じられない話でした。

当時の私は、お小遣いが少なくて、買い食いの習慣もありませんでした。

たまに友達が食べている仮面ライダースナックを、少し分けてもらったことがあります。

味の評判はあまりよくなかったですが、私は好きでした。

段ボールを川に捨てた彼には、捨てる前に私に相談して欲しかった。

韓流ドラマ

NHK-BSのドラマ「トンイ」が佳境に入ってきました。

今日のブログは、韓流ドラマ(しかも歴史物)に興味のある方だけ、お読み下さい。

とくに私が好きなのは「宮廷女官チャングムの誓い」「イ・サン」「トンイ」(放送順)の3つ。

これらのドラマが安心して楽しめる理由は、以下の2つだと思います。

(1)登場人物の「善悪」がはっきりしている(たまに寝返りや改心あり)

(2)それを演じる俳優の顔ぶれが、良い意味でワンパターン

では、おもな「チャングム」登場人物たちについて、考察していきましょう。

まず「チャングム」の3大極悪人、オ・ギョモ、チェ・パンスル、チェ尚宮(サングン)。

オ・ギョモ(役の俳優)は、極悪政府高官役に徹しており、ドラマに安定感を与えています。

「イ・サン」でついに処分されたときは、「チャングム」の時からの恨みを晴らした気分でした。

チェ・パンスル(役)は、「チャングム」での悪行を棚に上げて、「イ・サン」「トンイ」では改心して善人になっていました。いずれも間抜け役なので、恨みは消えました。

チェ尚宮(役)も、「イ・サン」ではそこそこの善人になっていましたが、これには観ていて少し違和感を覚えました。案の定「トンイ」では悪役に逆戻り。本気で改心してはいなかったのです。

「チャングム」の友人ヨンセンと同僚医女シンビは、いずれも好感の持てる女性でした。

この二人は、「イ・サン」では王の正室と側室に、それぞれ昇進していました。善人はいつかむくわれる、ということでしょう。

「チャングム」を巡って王様の恋敵でもあったミン・ジョンホは、「トンイ」では王様に登りつめていました。

もう誰にも遠慮はいりません。よかったです。

銀行の営業時間

銀行は仕事が午後3時で終わるからいいなぁ、と子供の頃は思っていました。

大人になって、どうやら3時以降も銀行内では仕事しているらしいことに気づきました。

最近、銀行の人と話すことも増えて、仕事が夜9時10時になることも珍しくないと知りました。

やっぱりね。

それにしても、窓口の営業時間を、せめて午後5時までに拡大できないのでしょうか。

現金引き出しはATMで夜でもできるし、インターネットバンキングはほぼ24時間使えます。

しかし、振込などの対外的な決済は3時締め切りです。融通がききません。

ある銀行の方に尋ねると、5時までの営業ができない理由を聞かされました。

第一に、ひとつの銀行だけが3時以降に営業しても、他行との取引ができなければ意味が無いこと。

つまり、全金融機関が5時まで営業して初めて、その効力が出てくるのだと。なるほど。

第二に、窓口営業は3時まででも、3時以降にやるべき仕事が山ほどあること。

これに対する私の反論。

第一点について。同一銀行の支店間だけでも、振込が夕方5時までできるようになれば、とても助かる。

そのことをウリにする銀行が出てきてもいいのでは?

第二点。残務が山ほどあるのは銀行の問題。3時で閉店するのはサービス業として不親切では?

これに対する銀行の方の回答。

第一点。決済等のプログラム改変に膨大な手間と金がかかるのです。(やる気無し)

第二点。おっしゃるとおり。(やる気無し)

ゴムの日

5月6日はゴムの日じゃないかと、調べたらやっぱりそうだったので、ゴムの話題。

天然ゴム(ラテックス)は、手術用の手袋の主原料です。

外科医の中には、手袋で手がかぶれる者がけっこう多い。みんな苦労してます。

毎日のように、長時間接触するので、アレルギー反応が出てくるわけです。

私も勤務医(外科医)のころ、手のかぶれや痒みに悩まされていました。

消毒液を変えてみたり、ステロイド軟膏を塗ってみたりしたものですが、良くなりません。

最終的に、内面にパウダーが塗布されていない手袋に変えたところ、かぶれなくなりました。

ラテックスアレルギーではなく、パウダーかぶれだったようです。

ほかの手袋かぶれの医師たちも、ほとんどはノーパウダー手袋で解決しました。

本物のラテックスアレルギーの人にも、ときどき出会います。

そのような人たちは、バナナやキウイフルーツにもアレルギーがあることがあります。

ラテックスが、バナナやキウイフルーツに含まれるタンパク質の成分と似ているからです。

こういうのを交差反応と言いますが、突飛な現象ではありません。

果物もゴムの木も、似たような植物というわけです。

そういえば、ゴムの木といえば、昔は観葉植物の定番中の定番でした。

調べてみると、イチジクの仲間のようです。

たしかに、どちらも乳白色の樹液を出します。どちらも最近見かけません。

未確認動物

テレビでUFO(焼きそばではない方)の特集番組をやっていました。

こういった番組は、子供の頃はとても興味があったのですが、残念なことに、私も大人になってしまいました。

いうまでもなくUFOとは、未確認飛行物体(Unidentified Flying Object)の略です。

本場米国では「ユーフォー」ではなく「ユー・エフ・オー」と発音するようです。

UFOと同様の言葉に、未確認動物UMA(Unidentified Mysterious Animal)というのがあります。

これは「ユーマ」と読みます。

どんなUMAがいるのか、ネットで調べていて驚きました。

UMAは「SFマガジン」編集長がつくった和製英語だったのですね。

日本で有名なUMAと言えば、「ツチノコ」でしょう。

「目撃者」も多く、中学校時代の友人もその一人でした。

面白半分に、彼に何度も目撃状況を尋ねると、そのたびに話が詳細になっていくのが楽しかった。

少し前、テキサスで「チュパカブラ」が目撃されたと、ニュースになったことがあります。

私は初めて聞く名前でしたが、伝説の吸血動物らしいです。

ただし生物学者の見解は否定的で、目撃されたのは「皮膚病で毛の抜けたコヨーテ」ではないかとのこと。

いずれにしても、あまり近寄りたくないです。

新聞読み比べ

ブログの読者から、最近時事ネタばかりで面白くない、とのご意見を頂戴しました。

申し訳ございません。「読紙」の副作用と思われます。

ちなみに読紙とは、趣味として新聞を読むことです。私の造語です。まだ普及していません。

私が定期購読しているのは熊日と日経ですが、朝日、毎日、読売、産経もWebで斜め読みしています。

社説は、熊日を除く5紙、全部精読します。読み比べます・・・朝から疲れます。

各紙のイデオロギーは、おおむね

 <左> 朝日・毎日・日経・読売・産経 <右>

たとえば昨日、憲法記念日の社説は、

 朝日:現憲法の基本的人権について展開。改憲論そのものを無視。 

 毎日:論憲。憲法については論議が必要とし、将来の改憲は否定しない。

 日経:改憲。少しずつ、国民が賛同しやすい部分から。

 読売:改憲。自民党の改憲案にほぼ同調。

 産経:改憲。現憲法には欠陥あり。新憲法制定を。

なので、護憲から改憲まで並べると、イデオロギー順とそっくり同じ。

 <護憲> 朝・毎・日・読・産 <改憲>

ちなみに、各政党のスタンスは、

 <護憲> 共産/社民・公明・みんな・民主・自民 <改憲>

だと思います(間違ってたらご指摘下さい)。

原発問題では、朝・毎が「脱原発」なのに対し、日・読・産は「再稼働」。

面白いのはTPP。5紙そろって「推進派」。イデオロギーよりも財界が大事?

狂犬病

猫ひろしは、カンボジアでしょっちゅう犬に追いかけられるそうです。猫だけに。

ではなくて、いつも練習で道を走っているので、走るモノを追いかける犬の習性を刺激してしまうのだそうです。

我が家の犬アンナも若い頃は、こちらが走ると、目をむいて追いかけてきていました。

最近は落ち着いたもので、私が走るポーズをしても、ただ眺めています。

そんな穏やかな犬であっても、年に1回は狂犬病ワクチンを接種しなければなりません。

狂犬病はヒトにも感染し、発症すると100%死亡するという、恐ろしい病気だからです。

狂犬病の流行地域は、アジア、アフリカ、南米。

さいわい日本では、50年以上発生していません。

だいぶ前のWHOの報告ですが、イギリス、オーストラリアと台湾などでも発生はないそうです。

それらの共通点は、流行地域と地続きでないこと。犬は歩きますから。

なのでイギリスでは、ユーロトンネルが心配の種になっているそうです。

日本でワクチンの接種が義務づけられているのは犬だけです。

しかし、狂犬病の感染リスクがあるのは、犬だけではありません。警戒すべき動物は、法律では

「狂犬病予防法」第二条 第一項

  1)犬

  2)政令で定めるもの

となっています。その「政令」の中身が気になるので調べてみたところ

「狂犬病予防法施行令」第一条

  政令で定める動物は、猫、あらいぐま、きつね及びスカンクとする

なぜこの4種? と疑問を感じながらも、ちょっとほのぼのする条文です。

同窓会

昨日は、大学時代の旧友たちと、久しぶりに会いました。

79年と80年に、一緒に映画をつくったグループの同窓会です。

会場は、福岡市の六本松というところにある、「とり福」という焼き鳥屋。

若い頃の行きつけの店で、ひところは、日曜日以外は毎日かよっていました。

日曜日は定休日だったのです。

ところが、最後に行ったのがなんと30年前。

つまり超ご無沙汰。

なので昨日は、定刻よりもだいぶ早くに、ワクワクしながら現地入りしました。

街並みはずいぶん変わり、周囲にはマンションが林立し、地下鉄の駅もできていましたが、その店だけは、「昭和のたたずまい」を残していました。

残念なのは、大将が代替わりしていたこと。いまの大将はその息子さんでした。

そうそう、同窓会でした。同級生のことも書かねば・・・

旧友たちの多くが、25年以上会っていない面々でした。

「おまえも変わっとらんなぁ」「おまえこそ」という言葉が飛び交います。

精神年齢は一気に若返り、30年前のエピソードを競うように語り合います。

そしてそれぞれに、30年間の人生を感じさせる話も登場します。

楽しい会だったので、毎年やろうということになりました。

次回は私が幹事。熊本で開催する予定。

心配事がひとつあります。

来年は、なつかしさが無いかな、と。