Appleのホームページで、この夏にも登場するという次期OSの「先行告知」を見て驚きました。
「中国向けのまったく新しい機能」が備わるというのです。
たとえばブラウザには、Baidu(中国語表記で「百度」)検索が追加されるとのこと。
Baiduといえば、中国ではGoogle(中国語表記は「谷歌」)をしのぐ、圧倒的シェアの検索エンジンです。
この中国人向け新機能を、日本のHPで大々的に披露するというのはどういうことなのか。
そこにAppleの戦略を感じます。つまり「中国シフト」と「Google離れ」。
中国は、Apple製品の主要生産拠点にして超巨大市場です。
Appleは、かつてジョブズが「Androidは叩きつぶす」と言ったほど、Googleとは敵対しています。
次期iPhone (iOS6)ではGoogle Mapと決別するとも噂されています。
そのGoogleにとっての中国は、検閲問題やサイバー攻撃を繰り出してくる、いわば天敵。
つまりAppleにとって、中国は敵の敵すなわち味方、という構図ではないでしょうか。
「中国シフト」と「Google離れ」は、表裏一体と言えるかもしれません。