南海トラフ巨大地震について、内閣府の検討会がとんでもない予測を発表しました。
マグニチュード9.1、広範囲に震度7、最大津波30メートル以上。
科学的に最大限に想定したという、検討会の姿勢には賛同します。
首都直下地震も、すでにその確率や規模や被害予測が、かなり具体化してきています。
文科省の発表では、震源のプレートが従来考えられていたよりも浅く、最大震度7が想定されるとのこと。
やがて東京で大地震が起きる。そのこと自体を疑う日本人はいません。
万人単位の死者と、何十兆円もの経済的損失が生じる。その予測も大げさではありません。
それなのに、東京から逃げようという動きが、あまり見えてきません。
東日本大震災の反省から、科学的な検討が行われた結果が、今回の内閣府や文科省の発表です。
ところがどうしても、不吉なことを想定したくないのが、日本人の国民性なのでしょうか。
「いたずらに警戒しすぎる必要はない」などと言うと聞こえはいいですが、それは科学的想定を心情的には受け入れない姿勢の表れかと、私は心配します。
やがて「予測はあくまで机上のもの」という雰囲気になるのが、最悪のストーリーです。
もしも、日本をシミュレーションするゲームがあったら、私が最初にすることは、「首都移転」です