子供たちの通学時の悲惨な交通事故が、しばしば報道されます。
加害者の問題はさておき、新聞やテレビの報道を見ていると、気になることがあります。
「集団登下校がかえって被害者数を膨らませている」という論調があるのです。
それは違うでしょう。
まるで「自動車よりも飛行機の方が危険である」と言っているのと同じです。
事故1回当たりの被害者数が多いからといって、その方が危険とはいえません。
マスコミにはどうも、科学的思考力が足りないようです。
私が小学生の頃も、地区ごとの集団登校でした。
6年生のリーダーが一名、列の先頭で黄色い旗を持ちます。
あとは低学年から順に一列に並び、最後尾も6年生。
下級生が2列になったり後ろ向きで歩いたりしないように、上級生が指導するシステムです。
私がリーダーだった年、すぐ後ろは、尋常ではないほどのいたずらっ子の1年生でした。
前を歩く私に、毎朝「ちょっかい」をかけてくるのです。あれには閉口しました。
田舎だったせいか車の往来は少なく、交通事故を心配する雰囲気では無かったです。
規律を守って歩く、上級生の言いつけを守る、下級生には優しく、といったことを学ぶための集団登校でした。