刑事ドラマ

テレビをみていたら、「警視庁検証捜査官」という聞き慣れない名称に遭遇しました。

証拠を調べ直して、捜査で見逃した真実を究明する、そんなストーリーでした。

私が子供のころみた刑事ドラマといえば、「太陽に吠えろ」と「Gメン'75」。

厳密には刑事ではありませんが「キイハンター」も好きでした。

「西部警察」あたりを最後に、その後の刑事ドラマは、昔のようなチームプレーよりも、むしろ個人プレーを描くものが多くなったように感じます。

おまけに、主人公が第一線の刑事ではないことさえある。鑑識とか「検証捜査官」もそう。

なぜこうなったのか。ネタが尽きたのか、それとも視聴者が飽きたのか。

そこで気づきました。チームプレーを描きにくくなったのには、理由があります。

それは「ボス」がいなくなったから。

「太陽」と「西部」には石原裕次郎、「キイ」と「Gメン」には丹波哲郎がいました。

あまり動きがなく、言葉数さえも少ない。だけどチームの全責任を負う迫力があり、やたらに存在感がある「ボス」。

それに比べたら、田村正和も藤田まことも水谷豊も渡瀬恒彦もみんな小粒。だから個人プレーしかできない。

いま「ボス」格になり得るのは渡哲也ぐらいでしょうか。