センター試験

受験シーズンになると思い出すことがあります。

それは大学病院に勤務していた頃、センター試験の監督をやらされたときのこと。

当時、手術や術後管理等で毎日深夜まで働いても、時間外勤務手当はいっさい出ませんでしたが、試験監督のときは手当が出ました。

大学職員(文部教官)の本来の仕事は「学生教育」であって「診療」ではない、というお役人の理論に基づくものです。

センター試験では、時系列に沿った綿密な「試験監督マニュアル」が準備されています。

監督は、注意事項等を「一言一句たがわずに」音読し、「始めなさい」とか「鉛筆を置きなさい」とかの命令を「一秒もたがわずに」宣言し、試験を「時間通りに」進行させなければなりません。

全国各地の会場で同時に行われる試験なので、時刻のズレがあってはならないのです。

試験開始直前には同じ試験会場の監督が全員集合し、各自の腕時計の「時刻合わせ」をします。

私は当時、腕時計を紛失した直後だったので、やむを得ず目覚まし時計を持参していました。

毎朝の目覚ましに使っていた時計ですが、その日は大事な働きをするので、電池を新しいものに換えて臨みました。

監督全員が真剣な表情でテーブルを囲み、いっせいに腕時計の秒針を確認・調整するなかで、ひときわ大きな目覚まし時計が注目を浴びました。

厳粛な雰囲気の中だったので、笑う者はいませんでした。心の中では笑っていたと思います。

年賀はがき

お年玉付き年賀はがきの当せん番号が決まりました。

受け取った年賀状の中から当せんはがきを探す作業は、子どもの頃からの楽しみでした。

そしてその前段階として、はがきをあらかじめ下1桁の番号別に選別しておく「準備作業」もけっこう好きでした。

大人になってから、さらに選別好きが高じて、下4桁の番号まで順に並べ替えるのが通例となりました。

しかし最近は、年賀はがきを並び替えることもなくなってしまいました。

年賀状のお年玉制度にも、あまり魅力を感じません。

どうもその原因は、抽選日が遅くなったことではないかと私は分析します。

そこで提案。元日抽選にする。

お年玉気分が盛り上がります。

手持ちの未使用年賀はがきの中に当せんはがきが無いかを確認できるので、元日以降にみすみす使用しないで済みます。

あるいは逆に、あえて当せんはがきを使って年賀状を出すのも面白いです。

「早々の賀状、まことにありがとうございました。このはがき、当せんしております。」とか書いて。

ブロッコリー

ほぼ毎晩ブロッコリーを食べています。その理由は、

ビタミン豊富でからだに良さそう。

便通にも良い。

前菜としてたくさん食べれば、食事の総カロリーを減らせる。

いろんなドレッシングを味わう楽しみができる。

とても美味しいものではないけど、それほどまずくもない。

形が好き。

ブロッコリーは、買ってきたときの大きな房も、食べるときの一口サイズのときも、皿に残った歯切れも、そのまた先っぽも、みんな同じ。相似形です。

こういうのをフラクタルと言いますが、私は昔からフラクタルには弱いのです。

そう思っていたら、すごいのを見つけました。

「ロマネスコ」という、ブロッコリーの親戚筋の野菜です。別名「ブロカリ」

地底掘削ドリルの先っぽみたいのが、きわめてフラクタルに並んでいます。

昨日、初めて食べました。

攻撃的な外観とは裏腹な薄味。粉っぽくて中途半端な食感。多量に食べると吐きそう。

ゴルフ

いろんな人から時々ゴルフを誘われますが、そのたびに

「実は、ゴルフは・・・やめたのです。」

とワケあり風に言ってお断りしています。

ゴルフで頸椎を痛めて医者生命を危うくした、とか

大事なモノを賭けたゴルフで屈辱的に負けた、とか

そんなストーリーはありません。

ただ、ぜんぜん上達しなかったのです。

十数年間の、私のゴルフ人生における最少スコアは108でした。

センスが無いというのはこういうことなのでしょう。

目標スコアの80は夢のままで終わりました。

ちなみに、世界最少ストロークは58。あの石川遼くんが昨年出した大記録です。

しかし昨日聞いた話では、さらにこれを上回る超人的スコアがあるようです。

なんと、北の将軍様が何年か前に38を出したとのこと・・・

やや信頼性に乏しい情報で恐縮です。

チッソ

水俣病の原因企業チッソの分社化が決まり、事業を継続する子会社ができました。

その名も、JNC 株式会社。

「Japan Nitrogen Chemical」株式会社だろうかと推測してみましたが、実際は

「Japan New Chisso」とのこと。ちょっと想定外。

「Chisso」は、一般名詞の「窒素」ではなく、固有名詞扱いのようです。

かつての社名「新日本窒素肥料株式会社」に愛着のある人が命名したのか、それにしてもセンスを疑います。

なにしろカタカナ読みすると「ジャパン・ニュー・チッソ」ですから。

こういうのを「重箱読み」的に言うと何と表現するのがいいか、目下思案中。

ワクチンと年齢区分

熊本でもインフルエンザが流行の兆しを見せています。

昨年は多くの人にワクチンを接種しましたが、果たしてその効果は?

ところで、インフルエンザワクチンの接種を行った医療機関は、毎月役所に報告書を提出する必要があります。

報告書では、接種した人数を以下の年齢区分で集計します。

 (1)15歳未満

 (2)15歳~64歳

 (3)65歳以上

 (4)妊婦(別枠として)

ちなみに予診表(問診票)も4種類。こちらは学年区分で。

 (1)小学校以下

 (2)中学生

 (3)高校生に相当する年齢以上64歳以下

 (4)65歳以上

ワクチンの1回の接種量は年齢別に4段階。ただし接種報告書とはちょっと違う。

 (1)0歳   :0.1ml

 (2)1~5歳 :0.2ml

 (3)6~12歳:0.3ml

 (4)13歳以上:0.5ml

どうなんでしょう、同じ厚労省が決めたとは思えない、この統一性の無い区分法は。

来年度からは、接種量が以下のようにシンプルになりそうです。

 (1)3歳未満 :0.25ml

 (2)3歳以上 :0.5ml

問診票や集計区分もシンプルになってほしいです。

老眼

近視の人は老眼にはならない、というのは、もちろんウソです。

6,7年前、子どもの運動会でビデオ撮影しているとき、モニター画面がよく見えないことに気づきました。

当初はモニターの劣化を疑いましたが、ある日、老眼と悟りました。劣化していたのは自分の目でした。

老眼は、それと気付いた日からどんどん進行するものです。

メガネをはずさなければ新聞が読めなくなり、今では大きな文字の本でも読めなくなりました。

遠近両用のメガネを作りましたが、それもすぐに合わなくなりました。

ある日、新聞がぼやけるのでメガネをはずそうとしたら、目尻の皮膚をつまんでしまいました。メガネはかけていなかったのです。ショックでした。

最近では顔の皮膚をつまむことにも慣れています。

いちばん困るのは、目の前の料理が見えないこと。

料理を「目で楽しむ」ために、食事中はメガネをはずして食べます。

それほど楽しめない料理の場合には、メガネをかけたままです。

停電の恐怖

昨年末(12月30日)に、熊本市東部などの広い範囲で停電がありました。原因は落雷でした。

診療中に停電で電子カルテが止まると大変なので、夏の雷の時期にはいつもドキドキしていますが、真冬に停電するとは思いもしませんでした。

停電に備えて無停電電源装置(UPS)というのがあります。

当院でも開院当初から、電子カルテのサーバ機など重要な3カ所にUPSを取り付けていましたが、ふと思い立って、年末に新たに3カ所増設していたのです。

まさにその、UPSを増設した2日後の診療中に、停電は起きました。

すごいラッキーだったかと言えば、実はそうでもなかったのが悲しいところ。

たしかに、新しく取付けたUPSは見事に作動してくれました。突然の停電には驚いたものの、診察室のパソコンが稼働していることに気付いてニンマリ。

ところが、肝心のサーバ機のUPSが作動しておらず、電子カルテは止まり、したがって診療中断を余儀なくされました。

UPSは古くなるとバッテリーを交換しなければならないのですね。すっかりサボっていました。

古いUPSは、やたらにデカくて重いテーブルタップと化していたわけです。

ところでこの日、一番心配したのは、実は電子カルテではなく、保冷庫のワクチンです。

停電が長引いて保冷庫内の温度が上がると、保管しているワクチン約100本がすべてパアになるので大損害です。

幸い、停電は3分程度で復旧しましたが、ホントにヒヤヒヤしました(保冷庫だけに)。