北朝鮮の肩を持つ訳ではありませんが、韓国と北朝鮮の海上の軍事境界線、いわゆる北方限界線(NLL)には違和感を感じます。どうみても北朝鮮にとっては不利だからです。
11月の砲撃事件で話題になった延坪(ヨンピョン)島は、ほとんど北朝鮮沿岸に位置しているのに韓国領です。
どういういきさつで国連軍がこのような境界線を設定したのか、そのとき北朝鮮側が異を唱えなかった理由は何か。
それで思い出すのが、岡山県と香川県の海上の境界線です。瀬戸内海のちょうど中間に県境があるのかと思えば、実は、ほとんど岡山沿岸付近に境界があります。
したがって、両県の間の瀬戸内海の島々の多くが香川県に属します。
以前、香川の病院に勤務していたときにこのことを知り、疑問を感じて地元の人に聞いたことがあります。
すると「樽流し伝説」を教えられました。
江戸時代に、県境でもめた備前と讃岐が、海の真ん中の島から樽を流して境界線を決めたという言い伝えです。
樽流しを提案した岡山側があらかじめこっそり行った実験では樽が香川寄りに流れたのですが、本番のときは潮流が北向きで、岡山沿岸に境界線ができてしまったというのです。
ずるいことをすると、こういう結果になります。