禁煙外来の危機

私のクリニックでは禁煙治療を推進しています。

舘ひろしの禁煙ポスターは壁にベタベタと何枚も貼ってます。

タバコの値上げに伴い、このところ禁煙外来受診者急増中でした。

ところが、一大事です。

経口禁煙補助薬チャンピックスが全国的に足りなくなってしまったのです。

昨日、メーカー(ファイザー)は正式に欠品を発表しましたが、その前からすでに、近隣の薬局や薬品卸にも在庫がほとんど無い状況でした。

この薬による禁煙治療は、5回の通院で合計12週間の処方を行うものです。この内服期間中に禁煙を開始し、継続し、禁煙が続けられる体に慣らしていくというもので、保険が適用されます。

今回の欠品によって、新規の禁煙治療が開始できなくなるばかりか、治療途中の人たちへの処方継続も危ぶまれています。

原因はメーカー(ファイザー)の見通しの甘さに尽きます。

10月1日からのタバコ値上げにタイミングを合わせて、舘ひろしのCMで大々的に宣伝したというのに、わずか12日で欠品というのはあまりにもオソマツな話。

タバコの値上げは半年以上前から決まっていたのですから。